九州出張 3日目

 昨夜はぐっすりと寝ることができた。体調もすっかり回復。天気も快晴。今日は熊本から佐賀へ移動しなければならない。

 今日も朝食はホテルで無料のおにぎりで済ませた。チェックアウトしてからホテル荷物を預け、カメラを持って熊本城へ行ってみた。午前中は何もないのでのんびりと観光タイム。

 熊本城は400年前に加藤清正公が築城。今年は400年祭が賑々しく行われている。「日本三大名城」のうち大阪城名古屋城は訪れたことがあったが、熊本城は今回の訪問が初めて。ずっと前から行ってみたかったのだ。実は僕はかなりの“城ファン”で日本各地の城を訪問することがとても好きですねん。

 まずは城の入口にある加藤清正公の銅像を撮影。熊本では今でも清正公の人気が高いそうだ。

 石垣で造られた迷路のような道を通りながら天守閣を目指す。それにしても場内は広くて綺麗だ。しっかりと手入れされている。平日の午前中ということもあり、ほとんど人がいない。天気も快晴で暖かく、のんびりと散歩するには最高の状況なのだ。梅林では梅の花がボチボチと咲いている。3日後くらいが見頃かな。

 熊本城の天守閣は2棟式である。大きいのと小さいのがセットになっている。すぐ近くには重要文化財宇土櫓も建っている。城郭としては非常に実用的であり、西南戦争の際は政府軍がたてこもり、西郷隆盛軍に攻撃されたが落城しなかったという。なお、その際に天守閣は燃えてしまったとのこと。宇土櫓は燃えずに済んだ。

 天守閣の中に入ってみたら博物館になっていた。これは大阪城や姫路城と同じ。階段を上がって最上階へ。ふと気が付けば、修学旅行で来ていた韓国の高校生の大群の中に入ってしまった。朝鮮に攻めていった加藤清正の城で韓国の方々と一緒にいるのはなんだか気まずい感じ。僕だけ? 熊本の街を見ようと思ったが高所恐怖症のため、写真を写しただけで断念。そそくさと下へと降りた。

 続けて宇土櫓にも登ってみた。こちらは昔のままの造りなので中も昔のまま。階段は狭いし、急だし、たいへんだった。天守閣が落城した場合にこちらにたてこもるのだとガイドさんが説明していたようにしっかりとした造りになっていた。

 もっとゆっくりと観て回りたかったが、佐賀へ行かなければならないのでホテルへと戻った。市電でJR熊本駅へ移動した。駅前の「モスバーガー」で昼食。オニオンフライを食べたら下唇をやけどした。熱かった〜。

 熊本名物の「いきなり団子」と「いきなり饅頭」を購入。電車の中で食べるのだ。JR特急「つばめ」に乗り、1時間ほどで久留米駅にて途中下車。久留米の某施設も訪問することになっているのだ。

 まずはJR久留米駅から西鉄久留米駅まで歩いてみた。これが実に遠い。地図を見た限りでは2キロくらいだったのでチャレンジしてみたら、かなりたいへんだった。暑くて汗ばんでしまったわよ。途中、久留米市役所に寄って休憩。あまりにも立派な建物だったのでホテルだと思ったら役所だった。

 西鉄久留米駅からバスに乗って某施設を訪問。訪問後、タクシーでJR久留米駅に戻ってきた。ここから鳥栖駅に移動し、JR特急で佐賀駅へ移動。

 JR佐賀駅のすぐ近くにある「ワシントンホテルプラザ」にチェックイン。そして、すぐに部屋を出て某施設を訪問。1時間ほどしてからホテルへ戻ってきた。

 今日の夕食は近くの居酒屋「金柑」にて。ビールを飲みつつアッサリ味のおでん(九州の味付けは意外と関西風っぽい)を食べ、五島列島近海で採れた鯖の刺身を食べた。サバをいつ食べようかと思っていたのだけど、長崎県に最も近い佐賀県で食べることにした。なんとも言えないくらいおいしかったな〜。

 ちょっと飲み足りない感じだったので佐賀の街を歩いて、ステキな飲み屋がないか探してみた。がんばって探してみたが、全然それらしき店が存在しない。佐賀の街は静かで、繁華街がない。熊本からやってきただけあって、同じ九州でも全然違うなと驚いた。

 諦めかけたその時、なんだか感じのいいお店を見つけてしまった。そこは日本酒バー「n◎m.(のんどっと)」というお店。JAZZが流れる静かなお店でカウンターとテーブル席があり、カウンターの向こう側にはスクリーンがあって日本酒に関する映像がひたすら映写されていた。店員さんはマスターらしき女性と若い男性の2人。早速、マスターとあれこれ話をしてみた。佐賀は焼酎よりも日本酒を好む人が多いとのこと。知らなかった。県内には日本酒の蔵元が数多くあって、がんばって日本酒を造っているそうだ。地酒の純米酒を冷と燗で3杯いただいた。アテはクリームチーズ有明海の海苔を載せたものをふすまの煎餅に付けて食べるというもの。クリームチーズが日本酒に合うのかと思ったけれど、食べてみるととてもおいしい。チェイサーとして水を積極的に飲ませてくれるところも気に入った。なんだかスゴイお店が佐賀にあった。このお店のおかげで、また佐賀を訪れてみたくなった。

 ご機嫌な気分でホテルに戻り、いい感じで寝ることができた。